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相続登記に係わる疑問について簡単にまとめてみました |
- Q:何故、登記をするのですか?
A:不動産に関しては、所有権等の権利の変動が有った場合に、登記をする事が第3者対抗要件(民法第177条)であるとされています。つまり、登記されるとそれが契約当事者以外の第3者に対しても、そのような事実があると推定され、それを否定するためには裁判の手続きによるしかありません。一方、法人(商業)登記は、対抗要件(商法第12条)のみならず、会社設立・合併・有限会社の資本増加等、登記が効力要件(それをしないと効力すら発生しないこと。)となる場合もあります。
Q:住宅を購入しました。売り主に代金を支払い、引渡しを受けて現在居住しています。安心していて良いのでしょうか?
A:当然、引渡しだけでは不十分です。住宅を借りている場合を考えて下さい。その場合も引渡しを受け居住しています。 居住していても、所有者であるとは限らない のです。万一、売り主が再度別の人に売却し、代金を支払った人が、家の引渡しを請求してきたらどうなるでしょう。貴方は、自分が所有者であるとして、『私はこの家の買い主であり、この通り領収書もあります。』と主張するでしょう。ところが、相手方が貴方より前の日付の領収書を持参して、私の方が先に購入したのだと主張してきたらどうしましょう。そうなると、真実を客観的に証明するのは並大抵ではありません。
そのたびに裁判をしていたのでは取引の安全は図れません。その為に、真実を取引当事者以外の第3者に明らかにする方法を決めて置かなくてはなりません。それが登記という方法なのです。不動産においては登記を先にした方が、前述のように権利を有する者と推定されるのです。
Q:相続の登記はいつまでにしなくてはいけないのでしょうか?
A:前に述べましたとおり、不動産登記は対抗要件であり、しなければならないものではありません。ただ、登記をしないと結果的に面倒が起きる場合があります。
例) ある不動産を貴方に相続させる旨の遺言がありました。貴方は登記をせずにいたと ころ、法定相続人である貴方の兄弟が、その不動産を、法定相続による相続の登記(相続人であることを証明する戸籍及び相続人の住民票があれば可能です。)をした後、その共有持分を第三者に売却してしまいました。この場合、この兄弟には本来相続する持分はありませんので、その登記は当然無効であり、第三者への売買も無効になる筈です。しかし、登記を信じて取引をした第三者の立場も考慮して、真実の相続人が登記無くして第三者に対抗できるのは法定相続分に限ると判例はいってます。つまり、貴方は登記をせずにいた結果、自己の法定相続分以外は第三者に対し対抗できない為、
兄弟が第三者に売り渡した部分については所有権を失うことになります。又、亡くなった人の名義のままで登記を放置した結果、相続人が行方不明になったり、更にその相続人が亡くなって、その者に対する相続(数次相続)が発生し、相続関係が複雑になることがあります。その結果、添付しなければならない書類が増えることになり、登記をより困難にしてしまいます。今後、この不動産を処分するときには、死者名義では契約できませんので、そのときは必ず登記が必要になります。
- Q:相続登記をする際、相続税がかかるのですか?
A:相続税は、死亡した人(被相続人)の財産を取得した人にかかる税金です。 登記の有無とは関係ありません。但し、相続人ごとに計算した課税価格の合計額が、
基礎控除額以下の金額であれば、相続税の申告納税義務はありません。『遺産に係わる基礎控除額=5000万円+(1000万円×法定相続人の数)』
Q:相続した財産の帰属について話し合いがまとまりません。どうしたらよいのでしょうか?
A:相続人当事者間で、話し合いがまとまらない場合、第3者に間に入ってもらい、仲裁のような形で解決する努力をするしか方法がないと思います。身近に適当な人がいなければ、家庭裁判所に『遺産分割の調停』を申し立てると良いと思います。
Q:父は、長男に全部を相続させるとの遺言を残して死亡しました。兄弟である私には相続権は無いのでしょうか?
A:遺言が有効でも、子である貴方には法定相続分の2分の1の遺留分という権利があります。遺留分とは、例え被相続人の生前の意思とはいえ、共同相続人の平等や相続人の生活保障といった要請を犠牲にすることは、できないという考え方を背景にしています。
但し、遺留分を侵害されたことを知った時(遺言の内容を知った時)から1年以内に権利を行使しなければなりません。具体的には、『遺言により私の遺留分は侵害されているので遺留分減殺を請求する。』旨の内容証明郵便を長男宛に配達証明付で差し出します。
その後、話し合いがまとまらなければ、家庭裁判所に『遺留分減殺請求の調停』を申し立てることになります。
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